舞い上がりやすい粉を高精度で計量
小径ガラス瓶へ直接充填

製品の概要と動き
高精度粉末計量装置ゼロバランサーの「多機能搭載仕様」は、扱いの難しい粉を小径ガラス瓶へ直接投入するのに最適な機能を十分に搭載したハイスペックな装置です。
計量中に懸念される問題を全て解決するための施策が施されています。
使用者は空容器を設置し、計量が完了するのを待ちます。
スタートボタンを押す必要がありません。
計量完了後は計量済み容器を回収して、次の空容器を設置するだけです。
装置全体が行う作業(自動化の範囲)
空容器の設置確認
+
風防・供給機下降
+
集塵開始
+
ノズルの容器内への挿入
+
粉末排出
+
容器・ノズルの振動動作
+
集塵停止
+
計量結果判定
+
容器振動動作
+
風防・供給機昇降
+
計量結果の印字
人が行う作業
粉末の投入
+
空容器の設置
+
計量済み容器の取り出し
製品の特長
容器の投入口を汚さず計量



本装置は、計量した粉を小さな瓶容器へ投入します。
投入先の容器の内口径は約Φ15mmと大変小さいため、粉をこぼさずに投入するだけでも難しいです。
口径が小さな容器になるほど、粉を投入する際に容器の縁に粉がつきやすくなります。
本装置では、ノズルを容器内にしっかり挿入することで、容器の縁に粉を付けることなく、容器外にこぼすこともなく計量ができるような仕組みが施されています。
さらに、充填された粉末量が増えてくるにつれて、自動でノズルが上昇していきます。
そのため、ノズル自体も汚れることなく、容器の投入口の高さまで粉末を充填することができます。
自動で粉面をならす


ふわふわして、重なることで堆積が増していくような特性の粉は、充填時に注意が必要です。
粉末を投入しっぱなしで充填を続けると、必要な重量を投入する前に粉が容器からあふれてしまいます。
本装置では、容器を底面から叩いて振動させることで、粉面をならしながら計量をすることができます。
この動作により、充填したい粉末量になる前に粉が容器からあふれだすという状態を防ぐことができます。
径の小さな容器へも容易に充填
本装置には容器台と容器アタッチメントが設置されています。
これらを使用することで、量り取った粉を入れる容器の大きさや形状に左右されることなく計量ができます。
容器は小径容器・瓶はもちろん、バイヤル瓶や底面が球状のフラスコなどでも使用できます。
使用する容器ごとに設計された容器アタッチメントが設置された容器台を、天びん上に設置しています。
▼容器台

▼容器アタッチメント穴小(左)、穴大(右)

2カ所の粉の舞い上がりを確実に防ぐ
本装置には付加機器として、集塵機が1台設置されています。
この集塵機で粉の舞い上がりが起きやすい2箇所を集塵します。
一般的に粉を計量する作業において、粉が舞い上がりやすいタイミングは、
❶粉を装置へ投入するとき
❷粉を容器へ投入するとき(計量中)
です。
これらのタイミングに集塵機能が働くような切り替え機構(集塵口切替バルブユニット)を施しています。
▼集塵口切替バルブユニット(左)と集塵機(右)

◆粉末投入時の集塵◆
▼装置天面(粉末投入箇所)

▼装置正面側から見た天面

装置天面に集塵用カバーアタッチメントが設置されています。
この集塵用カバーアタッチメントは、粉末投入の入口を囲うように取付けられており、吸引能力があります。
そのため、粉末を装置に投入する際に舞い上がった粉を吸引して、飛散を抑制することができます。
◆計量中の集塵◆
▼待機位置の集塵ノズルフード

▼計量中の集塵ノズルフード

計量が開始されると、排出ノズルの真横に取り付けされている集塵ノズルフードから空気を吸い込みます。
これにより、計量中に供給機から排出された粉が容器内へ投入された際に舞い上がった余分な粉を取り除くことができます。
計量データが即時にプリントアウトされる
計量が1回終了するごとに、
●コメント
●日付
●時間
●計量重量値
のデータを出力し、プリンターが印刷します。
※印字したい内容や使用したいプリンターはご相談頂けます


扉がなくても安全性を確保できる
装置の稼働中に正面から手を入れると、エリアセンサが反応し、装置が自動で一時停止します。
通常は扉を閉めて装置を稼働させることで、ご使用者の安全性を確保します。
本装置は扉の代わりにエリアセンサをつけることで、装置内に手が入ってしまった場合の危険を防ぐことができます。
※センサ稼働の様子は下記「設備・機能」の紹介欄をご覧ください
▼エリアセンサ待機状態
(青のライトが点灯)
▼エリアセンサ感知状態
(赤のライトが点灯)


粉漏れを防いで、お手入れも簡単な粉受けを使用
本装置には自動で開閉する粉受けが装備されています。
粉受けは、供給機の排出口からこぼれ出る粉を受けることで、天びん上や容器内へ意図しない粉の落下の問題を解決します。

マグネット式で取り付け・取り外しが簡単!
粉受けには磁石が付けられており、磁石での取り付け・取り外しが可能です。
取り外す際には、粉受けを少し下へひっぱるように力を加えるだけ。
装着の際には、装着箇所に粉受けの磁石部分を近づけるだけでの簡単な脱着動作です。
スタートボタンを押さずに計量できる
容器の設置箇所にセンサが設置されています。
このセンサが容器が設置されたか否かを感知します。
センサが容器が設置されたことを確認すると、作業者はボタンを押すことなく、自動で計量が開始されます。
(ボタンによる開始指示の設定にもできます)
一方で、センサが容器がない状態であることを把握すると、計量の開始指示を出しても計量は開始されません。
(インターロック機能が発動します)

製品構成
装置全体

装置寸法:W610 x D910 x H1780 mm
※集塵動力箇所(集塵機、集塵口切替バルブユニット)を除く
Ⓐ制御作業箇所
主にタッチパネルで入力した内容を制御盤を通して装置全体に指令を出して動かします。
タッチパネルで動きの設定や作業の記録などをし、パソコンやその他のデバイスにデータを転送できます。
Ⓑ計量作業・容器設置/取り出し箇所
作業者が計量位置に容器を設置したり、計量済み容器を取り出したりします。
容器が計量位置に置かれると自動的に計量が開始される機能がついています。
Ⓒ集塵作業箇所
粉を供給機へ投入する際と、計量中に集塵機能が働きます。
粉の供給機への投入口付近と、計量容器への投入口付近で集塵されます。
Ⓓ集塵動力箇所
集塵機の吸引動力を、集塵口切替バルブユニットによって制御します。集塵ダンパーが集塵口の切り替えを行うことでⒸの箇所を指定します。
計量装置部分
▼計量装置部分

▼風防を除いた部分

各構成部品説明
●集塵ノズルフード
計量中に容器に投入された粉が舞い上がるのを防ぐための部品です。集塵機からの動力によって吸引します。
●自動開閉風防
計量作業開始前に自動で閉まり(下降動作し)、計量が完了すると自動で開きます(上昇動作します)。
●自動昇降架台
粉末を容器に投入する前に、自動で架台が下降動作をすることで、供給機が下がり、ノズルが容器の内部の適切な位置まで下がります。
●ノズル振動機
ノズルの内部に粉末が堆積したり、付着するのを防ぐために、計量中にノズルを叩く役目をします。
●自動開閉粉受け
計量が開始されるまでは閉じた状態で、ノズルから漏れる粉を受ける役目をします。マグネット式で脱着が容易なため、こまめに清掃がしやすい特長があります。
●容器センサ
計量位置に容器が置かれているか否かを検知します。
●容器振動機
容器に投入された粉の粉面を整えるために、容器の底面を叩いてならします。
製品動作説明
❶空容器の設置確認
作業者が、計量に使用する空の容器を容器設置箇所(計量位置)に置きます。計量位置付近に設置された容器センサが、容器があることを検知し、装置が計量開準備開始判断をします。
❷計量準備動作
⒈風防・供給機下降
自動開閉風防が「閉じる」状態になるため、下降動作をします。それと同時に、自動昇降架台が高さを低くし、供給機も計量位置まで下がります。
2.集塵開始
集塵機が稼働します。集塵口切替バルブユニットが、集塵箇所を計量位置付近にある集塵ノズルフードに指定します。集塵ノズルフードから吸引されます。
3.ノズル挿入
供給機の排出口に装着されたノズルの先端が、容器の内部の適切な箇所まで挿入されます。自動昇降架台がゆっくりと供給機の高さを低くすることで、ノズルの位置が下がります。
❸計量動作
⒈粉末排出
設定された計量重量と精度に従って、供給機から粉末が排出されます。アルファ独自の優れた供給機構で、高精度で安定した計量を行います。
2.振動動作
振動機が稼働します。ノズルを振動させるためのノズル振動機と、容器の底面を振動させるための容器振動機の2種類の振動機が稼働します。計量開始・中盤・序盤など、タイミングごとに異なった動きができます。
3.ノズル挿入
供給機の排出口に装着されたノズルの先端が、容器の内部の適切な箇所まで挿入されます。自動昇降架台がゆっくりと供給機の高さを低くすることで、ノズルの位置が下がります。
❹計量後動作
1.集塵停止
集塵ノズルフードからの吸引を止めます。計量結果の判定時に、集塵によって天びん値が不安定になることを防ぎます。
2.計量結果判定
排出した粉末の重量値が、設定された計量重量値と精度の範囲内であるかどうかを判定します。結果が合格であれば、タッチパネル画面が緑色に、不合格であれば赤色に点灯します。合格・不合格で指定された回数と発報方法でブザーが鳴ります。
3.容器振動動作
容器の底面を振動させるための容器振動機が稼働します。計量で投入された粉の粉面をならすために、数回容器の底面を叩く動作をします。
4.風防・供給機上昇
計量済み容器が取り出せるように、風防が「開く」状態になるように上昇動作をします。それと同時に、自動昇降架台が高さを上げることで、供給機も待機位置まで上昇させます。
5.プリンタの印字
装置に接続されているプリンタが計量結果を用紙に印字します。
❺計量済み容器回収確認
作業者が計量済み容器を回収します。装置は容器センサから容器が計量位置から取り除かれたことを検知し、計量開始まで待機状態になります。
設備・機能
容器感知(センサ)機能

容器センサという部品が、計量位置に容器が設置されているかいないかを検知し、装置に知らせる機能。
容器が検知されない場合には、計量開始指示を受け付けないというインターロック機能と併用可能。
自動計量開始機能

容器感知機能を使用することで、タッチパネル上の計量開始ボタンを押すことなく、計量が開始される機能。
容器の取り出しと設置のみで、計量作業が滞りなく、次々とできます。
プリンタ機能

装置とプリンタを連動させることで、指定された内容を、指定されたタイミングで用紙に印字する機能。
自動昇降架台

供給機の高さ調整をする架台が、自動で昇降する機能。予め登録した位置に自動で架台の高さが調整される。
自動開閉風防

計量中に風の影響を防ぐための風防が、自動で開閉する機能。
自動でない場合は、計量開始前には風防を開けて空容器を設置し、風防を閉めます。計量が終わったら、再度風防を開けて、充填容器を取り出すという動作が必要になります。
◆自動昇降架台・自動開閉風防稼働の様子◆
集塵機能
舞い上がった粉を適切な箇所とタイミングで吸引し、計量に不都合な環境になることを防ぐ機能。
集塵箇所を集塵口バルブユニットで選択、制御することで、1台の集塵機で複数の集塵箇所を設置できます。
本装置では供給機内へ粉末を投入するときと、計量が開始されて粉末が供給機から排出されるときの2つのタイミング(2カ所の集塵箇所)で集塵が行われます。
▼集塵機(手前)と集塵口バルブユニット(奥)

▼集塵箇所1(粉末投入口)

▼集塵箇所2(粉末排出口)

エリアセンサ機能
センサの感知範囲内に手や物などが入ると、自動的に指定した装置の動作を停止する機能。これにより、風防や扉などの物理的な対策をすることなしで、作業者の安全性を確保することができます。

◆エリアセンサ稼働の様子◆
ノズル振動機能

ソレノイド式の振動機が、供給機の排出口に取り付けられたノズルを叩いて振動させる機能。ノズルの内部に粉を堆積させたり、付着させたりすることを防ぎます。
容器振動機能

ソレノイド式の振動機が、容器の底面を叩いて振動させる機能。容器内の粉面をならして、容器からの粉の漏れを防ぎます。
◆ノズル振動・容器振動の様子◆
自動開閉粉受け

ソレノイド式の振動機が、供給機の排出口に取り付けられたノズルを叩いて振動させる機能。ノズルの内部に粉を堆積させたり、付着させたりすることを防ぎます。
除電器(静電気除去器)

ソレノイド式の振動機が、容器の底面を叩いて振動させる機能。容器内の粉面をならして、容器からの粉の漏れを防ぎます。
シグナルタワー

装置全体風防の上部に設置されたシグナルタワーが、装置の稼働状態を知らせます。
点灯色・点灯の仕方(点滅・速点滅)などを装置の状態(計量中・計量完了・一時停止中など)と紐づけて設定します。
容器台と容器アタッチメント
受け容器に合わせて専用に設計され、天びん上に設置されているのが容器台です。
容器台は、今回のような小さくて倒れやすい容器を安定させたいときや、形がいびつで自立させるのが難しい容器などを使用する場合に製作されます。
容器アタッチメントは、複数の容器を扱う場合に使用します。
直径や形状などの違う容器が、容器台にしっかり合うように容器アタッチメントが設計されます。
容器台に使用する容器ごとに用意された容器アタッチメントを設置します。その後、容器を容器アタッチメント内に設置して使用します。
▼容器台

▼容器アタッチメント穴小(左)、穴大(右)

▼容器アタッチメントを設置していない状態の容器台

▼容器アタッチメント大を設置した状態の容器台

▼容器アタッチメント小を設置した状態の容器台

仕様一覧
◆計量装置◆
| 装置種類 | ゼロバランサー |
| 供給機種類 | アルファフィーダーゼロバランサー用底面型250㏄ |
| 標準装備品 | 供給機架台 |
| かさ上げホッパー | |
| オプション部品 | 自動開閉風防 |
| 自動昇降架台 | |
| 振動機(ノズル用、容器用) | |
| 除電器(直流式無風除電タイプ) | |
| 増設ホッパー | |
| 投入シュート | |
| 非常停止スイッチ | |
| エリアセンサ | |
| 自動開閉粉受け | |
| 集塵機 | |
| シグナルタワー | |
| 容器センサ | |
| 天びんベース | |
| 防振ゴム足 | |
| 排出ノズル | |
| プリンタ | |
| 特注部品 | 装置全体風防(アルミフレーム風防、風防パネル) |
| 装置全体架台(アルミフレーム、架台パネル、一体型キャスタ&アジャスタパッド) | |
| 集塵口切替バルブユニット(集塵口切替ダンパー、接続ホース類) | |
| 集塵フード | |
| 集塵ノズルフード | |
| 容器台 | |
| 容器アタッチメント(2種類) | |
| 天びん | メトラー・トレド社製、目量10mg/最大ひょう量6,200g |
導入効果
導入前(before)
◆作業状況◆
・クリーンルームでの作業
・作業者は目元だけの露出レベルのクリーンウェアを着用
・下記の作業内容を1回につき2~3分で行う
❶粉末を薬包紙の上へ計量
❷薬包紙から小径容器へ移し替える
※容器の投入口の縁に粉末がつかないように気を付ける
※可能な限り飛散量をゼロにする
❸小径容器の重さを量る
◆お困り事◆
・作業者の精神的・肉体的負担が大きい
(手袋内にかく汗で不快、単調・単純作業が苦痛、容器の投入口の縁への付着や飛散を防止する注意を払うことなどの気疲れなど)
・薬包紙から小径容器へ移し替える2度手間がある
(効率が悪い)
・クリーンルーム内が粉で汚れる
(常に清潔な状態を保ちにくい)
導入後(after)
◆作業状況◆
作業環境と条件(服装等)は同じ
・下記の簡素な作業内容
❶粉末を装置へ投入
❷空容器の設置
❸計量済み容器の取り出し
◆改善点◆
・2~3分かかっていた1回の計量時間が30秒程度にまで短縮
(生産性の大幅な向上)
・装置に空容器を設置してから回収するまでの時間に別作業ができるようになった
(作業の効率化がアップ)
・作業者の負担が大幅に減った
(別作業と並行して計量作業が行えることで、単調・単純作業や注意を払いながらの作業から解放された。)
・クリーンルーム内を粉で汚す心配が少なくなった

