発塵性(はつじんせい)とは
発塵性とは、粉体を投入・排出・搬送などで取り扱う際に、周囲の空気と混ざり合い、粉塵(ほこり)として空気中に舞い上がる性質のことです。
発塵性は「粒の小ささ(粒子径)」と「軽さ(かさ比重)」によって粉体ごとに異なり、粒子が細かく軽い粉体ほど発塵性は高くなります。
これは微粉体が空気の抵抗を受けやすく、舞い上がった粒子が長時間浮遊し続ける性質をもつためです。
特に、トナー、カーボンブラック、シリカ、顔料のような微粉体では、わずかな気流の変化や落下時の衝撃で激しく発塵します。
一方で、プラスチックペレットやグラニュー糖のように粒子が大きく重い粉体や、水分を含んだ粉体では、空中に舞いにくいため発塵性は低くなります。
発塵性の高い粉体をそのまま扱うと、作業環境の悪化や粉塵の吸入による作業員の健康被害、他製品への異物混入(交差汚染)、さらには重大な粉塵爆発のリスクにつながるため、飛散を抑える適切な機器選定と対策が不可欠です。
発塵性の調べ方
発塵性は以下の方法で測定することができます。
落下法
(シングルドロップ法)
現場の状況に最も近い測定方法です。
回転ドラム法
国際的な規格でも採用されている、非常に信頼性の高い方法です。
分散度測定
分散度の割合が高いほど発塵性は高くなります。
発塵性の発生リスク
粉の性状(特性)
発塵の発生リスクは、目視による「粉の舞い上がりやすさ」からも簡易的に把握することができます。
発塵リスクが高い粉
発塵リスクが低い粉
発塵性リスクへの対策
機械的な対策
- 空間を密閉する(粉の飛散を防ぐ)
ホッパーやフィーダー、シュートなどの接続部をフレキシブルジョイント等で隙間なく完全に密閉し、粉塵が外部に漏れ出ない機器構造を採用する。 - 集塵機を設置する(強制的に吸引する)
投入箇所や容器へ排出する箇所など、粉が空気に触れる発塵ポイントに局所排気装置(集塵フード)を設け、舞い上がった粉塵を捕集する。 - 排気・脱気機構を設ける(圧力を逃がす)
バグフィルター等の排気設備を設け、粉塵を濾し取りながら空気だけを逃がす仕組みを取り入れる。 - 落差を小さくする(舞い上がりの勢いを抑える)
粉体が落下する高さを設備設計の段階でできるだけ低く抑え、落下時の衝撃と周囲の空気を巻き込む量を最小限にする構造にする。
制御的な対策
- 速度を制御する(急激な空気の押し出しを防ぐ)
インバーター等でフィーダーを低速で動かしたり、小刻みに動かしては止める動作(間欠運転)をプログラム上で設定し、粉をゆっくりと供給することで舞い上がりを抑える。 - 待機時間を設ける(粉塵が沈降するのを待つ)
粉をホッパーへ補充した直後は排出を開始せず、舞い上がった粉が自然に沈み込んで落ち着くまで待つ時間(沈降タイマー)をプログラム上で設ける。








