粉体機器設計・製造・提案

固結

粉体講座

固結(こけつ)とは

固結(こけつ)とは、本来サラサラとした流動性のある粉体が、経年や保管状態、取り扱いの工程において粒子同士が結合し、塊(かたまり)状に固まってしまう現象のことです。
主に、粉体を取り巻く環境の「湿度」「温度変化」「粉体の自重」「時間経過」といった要因が複雑に絡み合うことで発生します。
例として、『湿度の高い時期に粉体が水分を吸ってダマになる』、『ホッパー底部の粉が上部の重みで押し固められる』といった現象として表れます。
貯槽内での長期保管時や、温度差の激しい環境下などによって発生した固結は、ホッパー内でのブリッジ現象ラットホール現象による排出不良、配管の閉塞、計測不良などの品質低下に直結するため、どんな粉体においても対策が求められる特性と言えます。

固結のメカニズム

固結の種類

固結は、粉体の性質や周囲の環境によって異なる原因で発生します。
発生メカニズムとパターンは主に以下の四つです。

吸湿固結

空気中の水分(湿気)を粉体が吸収することで発生 します。

粒子の表面に水分が付着して粒子同士を橋渡しするように密着し、乾燥によってより強固に結合します。

圧密固結

粒子同士の隙間が押し潰される物理的な圧力によって発生 します。

ホッパーやサイロなどに大量の粉体を長期間貯蔵するなど、 粉体自身の重み(自重)によって下部にある粉体に大きな圧力がかかり、固化します。

融着固結

温度の上昇と下降によって粒子同士が融着することで発生 します。

温度変化によって、粉体の表面がわずかに溶けたり柔らかくなった後に、再び冷却される過程で粒子同士が結合します。 樹脂パウダーや食品粉末など、熱に敏感な粉体では特に起こりやすいです。

化学的固結

粉体に含まれる成分が水分に溶け出した後、乾燥や温度変化によって再び結晶化する際に発生 します。

析出した結晶が接着剤のような役割を果たし粒子同士を強力に結びつけるため、一度固まると解砕が非常に困難になります。

固結リスクの測定方法

固結の発生しやすさは、以下の方法で測定することができます。

① 圧縮試験

圧密に対する固結の強さを評価

② 吸湿性測定

粉体の水分吸着量を測定

③ 貫入試験

固結の進行度合いを測定

固結の発生リスクへの対策

機械的な対策
  • 振動機の設置(物理的な破壊による防止)
    振動を与えることで内部で粉を物理的に切り崩す設計を組み込み、固結やブリッジの成長を強制的に防ぎます。
  • 断熱・保温・結露防止構造(環境の安定化を図る)
    粉体が触れるホッパー部に断熱材を使用する、または二重構造で保温することで、外気との温度差による結露の発生を抑制し、粉体が水分を含むのを防止します。
制御的な対策
  • 温湿度センサーと連動した自動制御(異常環境の回避)
    設備内の温湿度センサーとPLCを連動させ、粉体の保管環境が一定の湿度や温度を超えた際に、自動的に除湿エアのパージを開始する、あるいはアラートを出して吸湿固結のリスクを事前に回避する制御システムを構築します。
  • 滞留防止の自動排出プログラム(時間経過による粉体変質の回避)
    設備稼働の合間や休日などにもプログラム制御により定期的に配管内やホッパー内の粉体を微量循環・排出させる「滞留防止運転」を自動で行い、粉体が長期間同じ場所で押し固められるのを防ぎます。

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