製品概要
粉末を一定量排出し続けることのできる装置が「ダストディパーチャー」という製品です。
粉の排出量と、それをどのくらいの時間で排出したいかという時間を決めて稼働させます。必要であれば、停止時間を指定し、停止時の排出重量を計量することもできます。
主に、製品作成工程の一部で使用したり、排出させた粉末を飛散するなどした試験環境の製作用に用いる装置です。ダストディパーチャーはムラのない、安定性の非常に高い性能を発揮して排出できるため、製作製品の高品質と試験結果の正確性の向上がはかれる製品です。
ダストディパーチャーは測定方法(ロスイン方式と検量線方式)によって2種類あります。
▼ダストディパーチャー製品の一例
ダストディパーチャーの種類
ダストディパーチャー製品は主に以下の2つのタイプがあります。
特長
圧倒的な安定供給
アルファの供給機は分散供給により、ムラなく均一に粉を排出することが可能。
排出量を天びんからの値で常時把握し、排出量の管理と調整を行うことで、
粉末が供給中にドバっと排出されたり、排出量が極端に少なくなったりすることがありません。
超微量でも確実に長時間供給
最小供給量は1秒間に0.5mg。
供給するための粉末を貯槽しておく、ホッパー部分に貯めておける粉末量は2リットルまでなので、粉末の補充回数も少なくて済みます。
長時間作業中に問題になりがちな、粉末の吸湿や温湿度変化にも対応した供給システムを使用しています。
そのため、半日以上かかる連続供給作業も難なくこなせます。
ムラなし、長時間継続可能な供給システム
下記は、Ⓐ「10秒で5mg(1秒で0.5mg)を供給するテスト」と、Ⓑ「10秒で150mgを供給するテスト(Ⓐの30倍の供給量)」の供給量をグラフにしたものです。
供給時間の経過とともに、装置内の粉末貯槽部(ホッパー)の容量と状態が変化します
供給機のモーターの回転速度(下記グラフ内グレー線:パルス)の調整と、他部品や機能を駆使することで、目標値(下記グラフ内黄色線:目標値)である供給量に排出量(下記グラフ内青線:間重量)を近づけています。
Ⓐ5mg/10秒の供給テスト
Ⓑ150mg/10秒の供給テスト
最良な防塵・耐塵・粉塵試験結果が得られる
各種製品の性能試験に!
耐久・耐摩耗試験に!
粉塵環境の保持に!
◆粉に負担をかけない
粉に圧力を加えないため、脈動のない安定した供給が可能です。脈動のない安定した供給により、偏析をなくし、品質向上ができます。
(粒子を傷つけることのない排出機構を使用)
◆コスト削減で新たな分野への投資が可能
特許技術により、高精度の連続定量供給が自動化でき、コスト削減ができます。新たな開発につなげることも可能です。
◆長時間の稼動
独自の供給構造とホッパー容量(粉末貯槽量)の調整により、長時間の連続供給ができます。
(ホッパー容量を大きくすれば、粉末補充頻度を減らすことが可能)
◆誰でも簡単操作
タッチパネル採用により、簡単操作が可能。簡単操作で誰でもストレスなく使用できます。
◆高い精度維持の供給
粉体の供給量を実重量で管理することにより、高い精度で供給できます。
◆散布処理が可能
ガスを注入することにより、粉体をエアロゾル化させて散布できます。
散布の場合、コンプレッサーなどのエアー源を別に用意して組み合わせます。
◆幅広い供給量
様々な幅の供給量に対応 10mg/min ~ 1g/min 10g/min 100g/min 等
用途
◆粉塵環境試験装置の粉塵供給源にする
◆性能試験装置用粉塵供給源にする
◆冷蔵庫、掃除機など粉塵雰囲気中で作動する機械・機器の耐塵試験の粉塵供給をする
◆マスク・エアーフィルター・バグフィルターなどのフィルター性能試験の粉塵供給をする
◆密閉機器への防塵試験をする
◆エアークリーナー、表面処理後の耐久・耐摩耗試験のための自然環境作りに必要な粉塵供給をする
ダストディパーチャーの強み
分散散布
供給は、粉体の特性であるブリッジ性を利用しています。
そのため、分散散布されます。
均一な供給から、うっすらと目に見える程度の微少量の供給まで対応可能です。
脈動のない供給
脈動が非常に少ないため、秒間の供給量も安定しています。
少量の粉末を、定量的に出すことに向いています。
安定した供給
天びん値で供給量が確認できるので、流れの悪い粉でも安定した供給ができます。
温湿度による粉末の流動性の変化に影響されません。
小型で計量
供給機は、小型で軽量です。
装置全体は、A3用紙1枚分の面積上に収まる程度の大きさです。
小さなモーター1つだけで、装置を動かします。
供給量を把握
天びんを使用して、実際に供給量を把握します。
供給速度に対し、実際に出た粉末の量を補正しながら精度よく供給します。試験前の供給量の確認は不要です。
高い追従性
細かい目量で供給量を把握するので、供給量に変化があると、素早く反応します。
常に目標値に近づけます。
製品導入後に見込める効果
微少量の試験方法の確立
-導入前-
微少量の供給が行えないため、試験方法が限られる。
→
-導入後-
微少量の供給ができるようになり、新しい試験方法が確立できます。
製品の仕損品を軽減
-導入前-
供給粉末で作成した製品にムラができる。
→
-導入後-
ムラがなくなり、仕損品がなくなります。
作業環境の改善
-導入前-
清掃性が悪い。
→
-導入後-
装置の分解が簡単で洗浄しやすくなります。
供給の自動化
-導入前-
手作業での供給。
→
-導入後-
供給作業の自動化で、人は供給以外の作業をすることが可能に。
ダストディパーチャーの構成
◆標準装備品
- 供給機(アルファフィーダー)
- 制御盤
- 架台
- 天びん
- タッチパネル
◆オプション部品(装備自由)の一例
増設ホッパー、振動フィーダー、投入シュート、振動機、
エアー搬送の場合のエアー源(エア搬送近距離に限る)
ロスイン仕様の一例
ロスイン供給タイプ
型式 | DS25KH08-LW-T2 | DS25KH08-LW-BK | DS25KH08-LW-CB | DS25KH08-LW-CA |
搬送方法 | 垂直落下 | 振動フィーダー | コンベア | 圧縮エアー |
画像 | ||||
粉塵供給量 ※部品の変更により その他の供給レンジも可能 |
1g~100g/min 0.1g~10g/min おおよそ100倍程度 |
1g~100g/min 0.1g~10g/min おおよそ100倍程度 |
1g~100g/min 0.1g~10g/min おおよそ100倍程度 |
1g~100g/min 0.1g~10g/min おおよそ100倍程度 |
粉体計量方式 | 電子天秤信号直読 上皿方式 (天びん2台使用) |
電子天秤信号直読 上皿方式 天びん最大秤量:6.2kg 読取限度:10mg |
電子天秤信号直読 上皿方式 天びん最大秤量:6.2kg 読取限度:10mg |
電子天秤信号直読 上皿方式 天びん最大秤量:6.2kg 読取限度:10mg |
天びん仕様 | 天びん最大秤量:6.2kg 読取限度:10mg |
天びん最大秤量:6.2kg 読取限度:10mg |
天びん最大秤量:6.2kg 読取限度:10mg |
天びん最大秤量:6.2kg 読取限度:10mg |
供給機タイプ | 底面型 | 底面型 | 底面型 | 底面型 |
ホッパー容量 | 250cc | 250cc | 250cc | 250cc |
かさ上げホッパー容量 | 0.8L | 0.8L | 0.8L | 0.8L |
接粉部材質(ホッパー材料) | POM・SUS | POM・SUS | POM・SUS | POM・SUS |
定格 | 2.7A24V65W | 2.7A24V65W | 2.7A24V65W | 2.7A24V65W |
ユニット寸法 | W300×D320×H600㎜ | W300×D320×H600㎜ | W300×D320×H600㎜ | W300×D320×H600㎜ |
制御方法 | カラータッチパネル操作 | カラータッチパネル操作 | カラータッチパネル操作 | カラータッチパネル操作 |
※その他の仕様でも製作可能
※搬送方法として使用する搬送機構や装置はオプションになります。お客様ご自身でご用意して頂くことも可能です。
※圧縮エアーによる搬送部分はお客様ご自身でのご用意を基本とします。搬送距離10cm以内の近距離等、一定の条件で不都合のない場合のみ、弊社にて承ることが可能です。
ダストディパーチャー標準仕様の一例
ダストディパーチャー標準仕様内容
項 | 名称 | 型式 | 説明 |
ダストディパーチャー 標準セット |
ZS250 | 底面型 | |
内訳 | |||
1 | 供給機 | ZS250 | アルファフィーダー底面型ゼロバランサー用 250cc |
2 | かさ上げホッパー | KH08 | 0.8L |
3 | 架台 | AVK | 防振架台 |
4 | 振動機 | MF-15F | MF-15F振動機 |
5 | 制御盤・振動機盤 | CP25・C10-1VCF | C10-1VCF振動機盤 |
6 | タッチパネル | TP40S | タッチパネル3.5型 |
7 | 秤量部 | TZ-EN-6202I | ザリトリウスENTRISⅡBCE6202I-1SJP 6200g/10mg |
8 | 搬送機 | KT350 | 角トラフ |
9 | 調整費 | 重曹 | |
10 | 諸経費 | 標準機仕様 | |
11 | 納入費 | 送料 |
ダストディパーチャーのオプション機能
供給量グラフ化機能 ※ロスイン仕様のみ適用
目標供給量に対して実供給量がどの程度ずれているかをグラフで示す機能です。
目標供給量に対して実供給量が正しく供給できていると、グラフ上の目標値である緑線と実測値である青線が重なります。
補足として供給速度がグラフに表示されます。
◆グラフ項目
縦軸:目標重量及び供給速度 横軸:時間
◆グラフ上記載の線の種類と内容
緑線:目標値
青線:実測値
赤線:上上限
黄色線:上限
紫線:下限
赤黒線:下下限
測定間重量グラフ
◆測定間判断グラフ
(線が全て表示されるグラフ)
◆測定間重量グラフ
(目標値を実測値のみ表示されるグラフ)
積算重量グラフ
◆積算判断グラフ
(線が全て表示されるグラフ)
◆積算重量グラフ
(目標重量と積算重量のみ表示されるグラフ)
稼働の様子
ロスイン仕様
製作中
マニュアル(検量線)仕様
供給の様子
初期ダストディパーチャープロモーション動画→
※右動画は音声付きです。
ダストディパーチャーの使用事例
使用事例は、事例サイトに移行いたしました。
- 試験装置ダウンロードページ
2304-花粉粒子捕集効率試験機カタログダウンロード The post 試験装置ダウンロードページ first appeared on 事例集.Copyright © 2024 事例集 All Rights Reserved.
- ダストディパーチャー DDP 1mg目量天びん2台使用
耐粉塵試験機への粉末供給 概要 導入企業 業種:自動車部品製造メーカー 部門:試験 製品 型式:DDP-S6-ZH2L-1mg-2200g 製品名:ダストディパーチャー650cc-サービスホッパー2L ... The post ダストディパーチャー DDP 1mg目量天びん2台使用 first appeared on 事例集.Copyright © 2024 事例集 All Rights Reserved.
- ダストディパーチャー DDP フィルター試験装置
微少量の試験方法の確立 概要 導入企業 業種:自動車関連 部門:品質管理 製品 製品名:ダストディパーチャー フィルター試験装置 導入の背景 用途 フィルターの性能の試験。 ご要望 定量的 ... The post ダストディパーチャー DDP フィルター試験装置 first appeared on 事例集.Copyright © 2024 事例集 All Rights Reserved.
- ダストディパーチャー 定量供給機 検量線
安定した粉塵耐久試験の確立 概要 導入企業 業種:自動車製造 部門:試験部門 製品 製品名:ダストディパーチャー 定量供給機(検量線タイプ) 導入の背景 導入の背景 従来、耐塵試験用に供給 ... The post ダストディパーチャー 定量供給機 検量線 first appeared on 事例集.Copyright © 2024 事例集 All Rights Reserved.
- ダストディパーチャー DDP450 検量線
バイオマスガス測定器用供給機 概要 導入企業 ・業種:・部門: 製品 ・型式:DDP450・製品名:バイオマスガス測定器用供給機 導入の背景 導入の背景 試験の精度を高めたい。 供給重量を正確に管理し ... The post ダストディパーチャー DDP450 検量線 first appeared on 事例集.Copyright © 2024 事例集 All Rights Reserved.
テストレポートの一例
▶ダストディパーチャー>テストレポート
テストレポート例は、WEB工場見学サイトに移行いたしました。
- スクレッパーの回転速度による供給量の違い
このページ(50pps)はこちらに移行しました。 このページ(100pps)はこちらに移行しました。 このページ(800pps)はこちらに移行しました。 このページ(1600pps)はこちらに移行しま ... The post スクレッパーの回転速度による供給量の違い first appeared on WEB工場見学 in 粉体機器製造業.Copyright © 2024 WEB工場見学 in 粉体機器製造業 All Rights Reserved.
- ベルト搬送独自の「ピッチ送り計量」
このページはこちらへ移行しました。 ダストディパーチャー ロスイン搬送型 ベルトタイプ の独自機能「ピッチ送り計量」について紹介します。粉体を連続で定量搬送・供給することは振動タイプでもできますが、装 ... The post ベルト搬送独自の「ピッチ送り計量」 first appeared on WEB工場見学 in 粉体機器製造業.Copyright © 2024 WEB工場見学 in 粉体機器製造業 All Rights Reserved.
- ベルトコンベアで粉体を静かに搬送供給 臨機応変に供給量変更ができる
このページはこちらへ移行しました。 自動粉体供給装置 ダストディパーチャー ロスイン搬送型にベルトタイプを導入しました。振動タイプに比べ、騒音が無く静かです。今回はこのベルトタイプを使用して、一定速定 ... The post ベルトコンベアで粉体を静かに搬送供給 臨機応変に供給量変更ができる first appeared on WEB工場見学 in 粉体機器製造業.Copyright © 2024 WEB工場見学 in 粉体機器製造業 All Rights Reserved.
- 超微量供給でも脈動なく安定した連続供給 0.5g毎分
このページはこちらへ移行しました。 自動粉体供給装置 ダストディパーチャー 搬送タイプ ロスイン振動型 角トラフ にて0.5g毎分という超微量の粉体供給を、連続して行う様子を紹介します。ダストディパー ... The post 超微量供給でも脈動なく安定した連続供給 0.5g毎分 first appeared on WEB工場見学 in 粉体機器製造業.Copyright © 2024 WEB工場見学 in 粉体機器製造業 All Rights Reserved.
- 自動粉体供給装置による1分間の連続供給の様子 (3)
このページはこちらへ移行しました 自動粉体供給装置 ダストディパーチャー 搬送タイプ ロスイン振動型 角トラフ にて1分間連続供給した様子です。 使用部品:30メッシュモーター回転速度:1000p ... The post 自動粉体供給装置による1分間の連続供給の様子 (3) first appeared on WEB工場見学 in 粉体機器製造業.Copyright © 2024 WEB工場見学 in 粉体機器製造業 All Rights Reserved.
供給のよくある質問
検量線仕様とロスイン仕様の違いはなんですか?
ロスイン仕様は天びんを使用して、実際に供給する量を監視します。
10g/minで3000g供給したら停止するなど、供給量で停止時間を決めることも可能です。
一方で、検量線仕様は機械能力に依存します。
流動性の悪い粉末は排出量を安定させにくいため、ロスイン仕様をおすすめします。
※流動性の悪い粉は、粉末自体の流動性が温湿度によって変化したり、粉末自体のかさが圧縮された力によって変化するため。
脈動が多く発生する無機粉体を脈動なく排出することはできますか?
基本的にできます。ぜひ、ご相談下さい。
排出が困難な酸化チタン等を排出することはできますか?
基本的にできます。ぜひ、ご相談下さい。
窒素パージしながら粉を添加する装置はありますか?
粉の性状が変わりやすい粉ですと、検量線(天びんを使用しない供給)では、安定しない可能性が高いです。
天びんを使用した、ロスイン供給をお勧めします。
ロスイン供給では、供給量をモニターできるため、目標精度に入る可能性が高いです。
以前、検量線で±10%の精度で供給をしたことはあります。
対応不可な粒子径はありますか?
粉であれば対応不可な粒子径はありません。幅広く対応しておりますので、ご相談下さい。
加圧下にフィードは可能ですか?
残念ですが、標準機では対応できません。※テスト機は耐圧仕様ではありません。
ただ、標準機にオプション機能や部品等を装備したり、設計変更を加えたりした特殊仕様機では対応可能な場合があります。
その際は、お客様のご要望にあわせてホッパー・ケーシングを設計・製作し、加圧下での仕様を特別に選定する必要があります。
対応供給量は、HPに記載されている以外の供給量でも対応可能ですか?
はい、もちろん対応可能です。供給量及び、貯槽量によって同じ製品でもシリーズがあります。シリーズの仕様ごとに、10g/minも可能ですし、100g/minも可能です。
供給量に合わせて、貯槽量も必要となるため、容量を大きくしたものでは650ccタイプにサービスホッパー2Lをつけたような大型のものもあります。
4L以上の貯槽量が必要な場合は、ダストディパーチャーとは別の、「ミリゼロ供給仕様」という製品をおすすめしております。
250ccの標準機は、ロスインではなく検量線仕様になりますか?
250cc供給機の場合でも、ロスイン供給は可能です。その際は、供給機250ccロスイン供給仕様となります。
耐圧防爆の設計は可能ですか?
可能です。
弊社の供給機では、供給機部分で1つ、サービスホッパー部分で1つ、計2つのモーターを使用します。
耐圧防爆のモーターにしますと、大きさも大きくなりますが、金額も高額になります。
また、制御盤は非防爆エリアにてお願いします。
0.1~0.4g/minの設定値はどのくらいですか?
40ppsで0.1g/min200ppsで0.4g/minとなります。
※パルスは弊社での供給機での設定値であり、供給機個々の寸法誤差等により、変動します。
0.1g/minで100ppsであとは比例関係になりますか?
パルスと供給量について完全な比例ではありませんが、おおむね比例します。
一般的な傾向としては、回転数の増加量に対し供給量の増加量は逓減していきます。
(1) 弊社のステッピングモーターは、1パルスで0.072°回転します。
(2) 例:1秒間に60パルス出力すると、60pps×0.072°×60秒÷360°=0.72回転/分となります。