「粉体性状テスト」の必要性
一口に「粉体」と言っても、その性状はさまざまです。
例えば、ふわふわサラサラした粉、しっとりどっさりとした重みのある粉、変則的な塊を伴う粉、顆粒状の粉、混合粉体などがあります。
こうした性状の違いから、計量や供給作業時に問題になる点が異なります。
よって、まずは使用する粉末の性状を見極めることで、課題を明確にし、最善の装置仕様を見出すことにつなげていきます。
無料粉体性状テストの後、アルファ製品での対応可否を判断し、更にお客様よりご依頼いただいた場合には、「計量テスト」(有償)に進みます。
主となる性状タイプ
大きく分けて以下の3つの粉体タイプによってアルファ装置のセッティングが異なります。
装置の最適なセッティングを見極めるために、粉末の付着性や凝縮性、嵩比重などから粉体タイプを分類しています。
安息角とかさ比重の数値を元に、各粉末をグループに分けることで、特性を大まかに判断します。
type① さらさらタイプ
type② もっさりタイプ
type③ 顆粒タイプ
特性が明確になるグループ
所属グループ表 ※弊社では、主に安息角と嵩比重で粉を分類しております
各グループの特性
◆グループ①
安息角が大きい粉は嵩比重は軽く、粒径は小さいことが多い
◆グループ②
安息角が大きく、嵩比重が重い粉は精度が出しにくい
◆グループ③
安息角が小さい粉は流れやすく、粒径が大きいことが多い
なお、複数種にわたって粉体性状テストをご依頼の場合は、3種類までを無償とします。
4種類以上をご希望の場合、4種目以降の粉末の目視による簡易分類は無償です。
全ての粉体を粉体性状テストする場合は4種目以降、1種類につき3,000円の有償とさせて頂きます。
無料粉体性状テストの詳細
テスト内容
かさ比重と安息角を中心に、圧縮性、凝集性、粒径を調べます。
特にかさ比重と安息角を測定することは、粉体計量や供給作業において必要不可欠です。
この2つの情報から粉体の特性情報を知り、その特性に合った排出方法を考えます。
また、過去の実績と比較することで、アルファ製品での計量や供給が可能かどうかの判断をします。
計測手順
かさ比重の測定
❶用品準備
計測台、天びん、15cc容器、漏斗、すり切り用スプーン、粉末などを一通り揃えます。
❷粉末を適量採取
15cc容器で粉末をすくい、
力を加えずそのまますり切ります。
❸緩めかさ比重の計測
重量を計測します。
❹きつめかさ比重の計測
再度15cc容器で粉末をすくい、容器の中に粉末を押し込んで圧縮させて、すり切ります。その状態で重量を計測します。
安息角の計測
❶粉末を落とす
きつめかさ比重で計測した粉末を、漏斗を使って、
4cm程の高さより計測台の中心に落とします。
❷広がり方の確認
粉末の広がりを確認するため、真上から見ます。
❸安息角の計測
分度器をあて、角度を測ります。
粉末の角度と分度器を合わせ、測ります。
テスト結果
安息角・かさ比重の数値や、目視による観察をもとに得られた情報で、簡易的なレポートを作成します。
▼測定結果の例
安息角 46°
緩めかさ比重 3.61g (54.19g ÷ 15cc)
きつめかさ比重 3.99g (59.82g ÷ 15cc)
▼テストレポートの例